OUR STORIES

英米文学の世界
最近の読書
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    仕事に追われてゆっくり小説を読む暇がありません。
    唯一読んでいるのは、授業で使っている"American Short Stories of Today"(edited by Esmor Jones, Penguin)です。
    今はShirley Jacksonの"The Pajama Party"を読んでいます。
    そうです、あの"The Lottery"のShirley Jacksonです。
    基本的には「ほほえましいアメリカの家族の話」で、まったくホラーではありません。でもある意味ではホラーです。「み〜は〜」な女の子がいると、こんな風になることは容易に想像できます。たまりません。
    アメリカの普通の家庭です。お母さんは専業主婦のようです。長男、長女、次女、次男の4人の子供がいます。今日は長女の11歳の誕生日。夕食後にプレゼントを開け、その後、友達が4人「お泊り」にやって来る予定です。長女は晩のことを考えるとワクワクして朝食も手につきません。子供達が学校に行くと、お母さんは昼間から長女の寝室に4人分のベッドをしつらえたり、お菓子を置いてあげたり、準備をします。そして晩になります。夕食後のお手伝いは、いつもなら長女がしますが、この日は特別なので次女が担当。プレゼントを開け、やがて友達がやって来ます。・・・
    私自身は(たぶん)こういうタイプの女の子ではなかったし、私の子供も(パジャマ・パーティはしたことがないので断言はできませんが)あまりこういうタイプではなかったので、こんなヒッチャカメッチャカは体験がありません。読んでいると、「もうイヤだ〜」と逃げ出したくなります。さすがの筆致です。説明よりも描写、が実践されています。

    この短編集には、このほかにもアシモフのSF、アメリカ西部開拓時代やアフリカの風習をめぐる物語、ヴォネガットのシャギードッグストーリーなど、さまざまな設定の話が13篇収められています。
    聞くところによると、同様の短編集でイギリスの話を集めたものもあるそうですが、現在は手に入らないようです。
    この情報をくれた英語の先生は、私がこの"American Short Stories of Today"を授業で使っていると聞いて、「ナイスな選択です。趣味が良いです」と言ってくれました。ビミョーにうれしいです。
    | mats | 作品 | 22:44 | comments(0) | - |
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