OUR STORIES

英米文学の世界
Of Mice and Men 映画
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    JUGEMテーマ:英語の文学

    マルコビッチ出演の映画を見ました。
    どうやらこれは「涙の名作」らしく、みなさん涙を見せていましたが
    (ブログでも http://d.hatena.ne.jp/nhermann/20130201/1359714130など)
    私は小説でも映画でも、これが「泣けるもの」であると感じたことはありませんでした。
    「感情が無いの?」とコメントされてしまいましたが、そうなんでしょうか。
    私が感じていたのは、悲しみというより憤り。
    なぜこういうことにならなければならなかったのか。
    平仮名ばかりで読みにくいですね。英語ならこんな感じ:
    Why did it have to be like this?
    Why did they have to end up like this?


    たとえば、ジョージがレニーを小屋の中に一人にしておかなければ、こういう結末にはならなかった。
    農場の男たち、とくにジョージやスリムは、レニーが時としてとても危険な人物になりうることはわかっていた。
    ではなぜ一人にしてしまったのか。
    もちろん、いつもはおとなしいレニーがそこまで危険だとは思っていなかったし、彼らには自分たちの生活があった。ジョージは命を救われたことがあるというきっかけでレニーの後見人のような立場をとっていたが、レニーに本質的に責任があるというわけではない。だからジョージを責めるのは酷でしょう。では、だれがレニーの行動に責任を持つべきだったか。
    ほかにレニーが子犬や女性を殺してしまうことを防止する方法はなかったのか。
    レニー好みのセイフティブランケットを探してあげれば良かったのではないか。
    みたいなことを考えていると、涙どころではありませんでした。

    最近の判決を思い出しました。今後、認知症老人が増えるにつれ、こういうことがもっと問題になってきそうです。
    家族の責任、どこまで 徘徊中、線路に…遺族に賠償命令
    http://apital.asahi.com/article/dementia/2013092700005.html
    | mats | 作品 | 21:42 | comments(0) | - |
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