OUR STORIES

英米文学の世界
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    英語でもないし小説でもないのですが、最近読んだ本です。
    『牛を屠る』佐川 光晴 著 (解放出版社)
    国立大学を卒業して大会社のエリートにもなれるはずの筆者の経験を簡潔に綴っています。
    身内が埼玉県で畜産に関連する仕事をしている上、私が筆者の奥さんの出身大学・学部で仕事をしているという関わりもあって、なおさら自分に近い出来事として読みました。
    さっぱりした筆致で読みやすいので、この筆者の小説も読んでみたくなりました。
    | mats | 作品 | 14:36 | comments(0) | - |
    Lafcadio Hearn "Kwaidan"
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      JUGEMテーマ:英語の文学

      今はこのテキストを読んでいます。
      Reading English Step by Step (音羽書房鶴見書店)

      始めの3編はラフカディオ・ハーン(小泉八雲)のKwaidan(怪談)からの作品です。
      「雪女」はもちろん他の2作も、いつかどこかで聞いたような話ですが、改めてしっかり読むと、なかなか心に迫るものがあります。
      さらっと読み流してしまうかどうかの分かれ目は、やはり想像力でしょう。

      先日読み終わったA Dead Secretについては、隠された手紙の送り主と受け取り手との関係を想像しました。二人は深い関係だったのか。なぜこの二人は結ばれなかったのか。
      大学生の意見もさまざまで、幼なじみで身分違いだったのだろうとか、学生だったが卒業して遠くへ行ってしまったのだろうとか、病気で亡くなったのだろうとか、想像力(妄想力?)豊かな人たちの意見は読んでいて面白かったです。

      今はYuki-Onnaを読んでいます。基本的な疑問として、なぜ雪女を見たことを他人に話してはいけないのか、ということがあります。
      もし人に話されたら、雪女にどんな不利益があるのか?
      たぶん人に話されると、話した人を殺すか雪女自身が死ぬか、どちらかを選ばなくてはならないのでしょうが、なぜそんなことになっているのか?

      とか私に聞かれてもわかりませーん。

      私の想像では、雪女は人を殺さなければ生きていけないのでしょう。ちょうど人間が動植物を殺さないでは生きていけないのと同じように。
      雪女に殺されないようにと人が防護策を講じたら、雪女は生きていけなくなってしまいます。だから雪女の存在そのものを人に知られてはいけないのかもしれません。

      一方で、イケメンは得だよね、とか、雪女は面食いだったのか、という感想も持ちます。
      若いから殺さないなんて年齢差別だ、という感想もありました。ひゃ〜
      そういうことを感じながら読むのも、また一興でしょう。基本的な解釈さえ共通ならば、読み方に貴賎なし。
      | mats | 作品 | 11:43 | comments(0) | - |
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